2次三項式とは?
三項式は項が3つある式です。2次式は、いちばん高い次数が x² の式です。だから x² + 5x + 6 は2次三項式です。
一般の形は ax² + bx + c です。a は x² の前の数、b は x の前の数、c は文字のない数です。
因数分解するとは、式をもっと簡単なかっこの積に書き直すことです。展開の反対の作業です。
代数タイルで見てみよう
大きい正方形タイルの面積は x²、細長いタイルの面積は x、小さい正方形の面積は 1 です。x² + 5x + 6 なら、大きい正方形を1枚、細長いタイルを5枚、小さい正方形を6枚使います。
これらを1つの長方形に並べます。横は x + 3、縦は x + 2 です。長方形の面積は横 × 縦なので、
x² + 5x + 6 = (x + 2)(x + 3)
タイルが長方形にならないときは、整数では因数分解できない式です。
x² + bx + c の因数分解
(x + m)(x + n) を展開すると x² + (m + n)x + mn になります。だから、m × n = c かつ m + n = b になる2つの数 m と n を探します。
- かけて c になる数の組を書き出します。
- その中から、たして b になる組を選びます。
- (x + m)(x + n) と書きます。
- 展開して確かめます。
例: x² + 7x + 12。12 の組は 1 と 12、2 と 6、3 と 4。3 + 4 = 7 になるのは 3 と 4 だけです。だから (x + 3)(x + 4)。
符号
| c | b | 2つの数 | 例 |
|---|---|---|---|
| + | + | どちらも + | x² + 7x + 12 = (x + 3)(x + 4) |
| + | − | どちらも − | x² − 7x + 12 = (x − 3)(x − 4) |
| − | + | + と − が1つずつ。絶対値が大きいほうが + | x² + 2x − 15 = (x + 5)(x − 3) |
| − | − | + と − が1つずつ。絶対値が大きいほうが − | x² − 2x − 15 = (x − 5)(x + 3) |
c が正のときは、2つの数は同じ符号です。c が負のときは、違う符号です。
ax² + bx + c の因数分解(真ん中の項を分ける)
a が 1 でないときは、a と c をかけます。かけて a × c、たして b になる2つの数を探します。その2つの数で真ん中の項を分け、そのあとグループにしてくくります。
例: 2x² + 7x + 3。a × c = 6。かけて 6、たして 7 になるのは 6 と 1 です。
2x² + 6x + x + 3 = 2x(x + 3) + 1(x + 3) = (x + 3)(2x + 1)。
タイルでも同じです。大きい正方形2枚、細長いタイル7枚、小さい正方形3枚で、辺が x + 3 と 2x + 1 の長方形ができます。
特別な三項式
完全平方式: x² + 2mx + m² = (x + m)² と x² − 2mx + m² = (x − m)²。例: x² + 10x + 25 = (x + 5)²。タイルは正方形になります。
平方の差: x² − m² = (x − m)(x + m)。+m と −m が消し合うので、真ん中の項はありません。
必ず確かめる: かっこを展開します。もとの式に戻らなければいけません。
やってみよう: 実験
3Dで a = 1 にして、p と q を動かします。見る前に、どんな三項式になるか予想しましょう。そのあと画面で式を読み取ります。家では、x² 用に正方形の紙を切り、細長いタイルと小さい正方形は厚紙で作ります。x² + 4x + 3 を長方形に並べて、辺の長さを読んでみましょう。
重要な公式と用語
- (x + m)(x + n) = x² + (m + n)x + mn
- x² + bx + c: find m, n with m × n = c and m + n = b
- ax² + bx + c: find m, n with m × n = a × c and m + n = b, then split and group
- x² ± 2mx + m² = (x ± m)²
- x² − m² = (x − m)(x + m)
例題
1. x² + 7x + 12 を因数分解しなさい。
かけて 12、たして 7 になる2つの数を探します。それは 3 と 4 です。だから x² + 7x + 12 = (x + 3)(x + 4)。
2. x² − 8x + 15 を因数分解しなさい。
c は正で b は負なので、2つの数はどちらも負です。かけて 15、たして −8 になるのは −3 と −5。だから (x − 3)(x − 5)。
3. x² + 3x − 10 を因数分解しなさい。
c は負なので、1つは +、もう1つは − です。かけて −10、たして 3 になるのは +5 と −2。だから (x + 5)(x − 2)。
4. x² − x − 20 を因数分解しなさい。
かけて −20、たして −1 になるのは −5 と +4。だから (x − 5)(x + 4)。
5. 2x² + 7x + 3 を因数分解しなさい。
a × c = 6。かけて 6、たして 7 になる2つの数は 6 と 1。2x² + 6x + x + 3 = 2x(x + 3) + 1(x + 3) = (x + 3)(2x + 1)。
6. 6x² − 5x − 6 を因数分解しなさい。
a × c = −36。かけて −36、たして −5 になる2つの数は −9 と +4。6x² − 9x + 4x − 6 = 3x(2x − 3) + 2(2x − 3) = (2x − 3)(3x + 2)。
7. x² + 10x + 25 を因数分解しなさい。
25 = 5 × 5 で 5 + 5 = 10。だから x² + 10x + 25 = (x + 5)(x + 5) = (x + 5)²。
8. x² − 5x + 6 = 0 を解きなさい。
因数分解すると (x − 2)(x − 3) = 0。積が 0 になるのは、どちらかの因数が 0 のときだけです。だから x = 2 または x = 3。
よくある間違い
- かけて c になる数を選んだのに、たして b になるかを確かめ忘れる。
- 符号をまちがえる。c が負のときは、2つの数の符号は違います。
- a が 1 でないのに、a と c をかけるのを忘れる。
- 最後に展開して答えを確かめない。