遺産とは?遺産の種類
遺産とは、過去から受け継ぎ、今大切にし、未来のために残すものです。あるグループの人々が「大切だ」と認めることで、ものは遺産になります。
- 有形・動かせない:記念碑、寺院、モスク、教会、城塞、古い町並み、橋、遺跡。
- 有形・動かせる:絵画、彫刻、道具、硬貨、写本、織物。
- 無形:口承や言語、芸能(音楽、踊り、演劇)、儀式や祭り、自然についての知恵、伝統工芸や食文化。
- 自然:景観、地質の特徴(洞窟、化石、岩の形)、生態系や野生生物。
- 複合:文化と自然の両方をもつ場所。
遺産は家族、地域、国、世界のどの大きさにもあります。国際的なリスト(1972年の条約で始まったユネスコの世界遺産リストや、2003年の無形文化遺産リストなど)は、特にすぐれた例を守る助けになります。
博物館・遺跡・祭り:遺産にふれる
博物館は、動かせる遺産を集め、保存し、調べ、展示します。公文書館は文書を、図書館は本や写本を守ります。遺跡では、歴史が起きた場所に立つことができます。祭りや市、公演は無形遺産を生かし続けます。歌や踊りは、人が学び続けてこそ残ります。
見学するときは、よく観察し、質問し(だれが、いつ、なぜ、どうやって作ったのか)、ルールを守り(ふれない、頼まれたらフラッシュをたかない)、自分の生活とつなげて考えましょう。あなたの町にも遺産があります。古い建物、地元の芸術、工芸、音楽、お年寄りの話などです。
遺産には、受け継がれた考えや書物も含まれます。たとえば古代ギリシャの文章は、写字生が何百年も書き写したから残りました。インドの叙事詩は、写本と語り部の両方で残りました。
遺産が大切な理由:アイデンティティ、経済、対話
- アイデンティティと所属感:遺産は、自分たちがだれで、どこから来たのかを教えてくれます。
- 学び:遺跡やものは、歴史、科学、芸術の証拠になります。
- 経済:遺産観光は、ガイド、職人、ホテル、交通の仕事を生みます。
- 対話:遺産を分かち合うと、文化どうしの尊重が育ちます。
政府やグループが遺産を利用することもあります。国への誇りを育てたり、観光客を呼んだり、ある主張を伝えたりするためです。同じ場所でも、グループによって価値の感じ方が違うことがあります。だから「だれの遺産が示され、だれの遺産が抜けているか」と問うことが大切です。
危機と保護:保存と持続可能な観光
脅威
自然によるもの:雨、風、暑さによる風化、洪水、地震、気候変動。人によるもの:大気汚染(酸性雨は石を黒ずませます)、訪問者が多すぎること、いたずらや落書き、盗難や不法取引、雑な工事、放置、戦争。若い人が言語、工芸、歌を学ばなくなると、無形遺産は消えていきます。
保護
- 保存:ふさわしい材料でていねいに清掃・修理し、できるだけ元のものを残します。
- 法律とリスト:国の遺産保護法、保護区域、国際条約。
- 博物館とデジタル記録:3Dスキャンや記録保存でコピーを残します。
- 地域の人々:工芸、言語、歌を若い人に教え、地元の人が守り手になります。
- 持続可能な観光:訪問者数の制限、時間指定チケット、見学路、入場料を手入れに使うこと。
重要な公式と用語
- 遺産 = 過去から受け取る + 今大切にする + 次へ渡す
- 有形(動かせない / 動かせる) · 無形 · 自然 · 複合
- 脅威:自然 + 人
- 保存 = 元のものを残し、ていねいに修理する
- 持続可能な観光:傷つけずに収入を得る
例題
1. 分類しなさい:城塞、民謡、博物館の青銅像、サンゴ礁。
城塞:有形で動かせない。民謡:無形。青銅像:有形で動かせる。サンゴ礁:自然遺産。
2. 有名な記念碑に1日20,000人が訪れ、床がすり減っています。持続可能な解決策を2つ挙げなさい。
時間指定チケットで1時間あたりの人数を制限すること、そして床に高い通路や保護カバーをつけ、その費用を入場料でまかなうこと。
3. 言語はなぜ遺産といえるのでしょう。どうすれば守れますか。
言語には、その地域の物語、歌、知恵が入っています。学校や家庭で教え、お年寄りの話を記録し、メディアで使うことで守れます。
よくある間違い
- 遺産は古い建物だけだと思うこと。歌、食べ物、工芸、自然も遺産です。
- 「保存」は新しくピカピカに建て直すことだと思うこと。保存とは、元のものを残してていねいに修理することです。
- 観光は必ず良い、または必ず悪いと考えること。うまく管理すれば手入れの費用になり、管理しないと傷みの原因になります。
- 地元の人々が遺産の主な守り手であることを忘れること。