有酸素運動の体力と心拍ゾーン
有酸素とは「酸素を使う」という意味です。有酸素運動の体力とは、走る、泳ぐ、自転車に乗るなど長く動くときに、心臓・肺・血液が筋肉へ酸素を運ぶ力のことです。心拍数(脈拍)は、1分間に心臓が打つ回数です。安静のときは少なく、動くと増えます。
最大心拍数は、心臓が安全に打てるいちばん速い回数です。かんたんな目安は220 − 年齢です。あくまで予想の数なので、実際の人は10回くらい多かったり少なかったりします。
最大の50%から100%までを5つのゾーンに分けます。
- ゾーン1、50〜60%:とても軽い。ゆっくり歩くくらい。
- ゾーン2、60〜70%:軽い。楽におしゃべりできる。
- ゾーン3、70〜80%:持久力。短い文なら話せる。
- ゾーン4、80〜90%:きつい。少しの言葉しか話せない。
- ゾーン5、90〜100%:最大。数秒、長くてもごく短い時間しか続かない。
自分の脈拍の範囲を求める
3つの小さなステップで求めます。
- 最大を求める:220 − 自分の年齢。15歳なら205です。
- 両はしを求める:0.6 と 0.8 をかけます。0.6 × 205 = 123、0.8 × 205 = 164 です。
- あなたの範囲は、1分間に123から164回です。
脈拍の数え方:手首の内側に指2本(親指ではありません)をあてます。15秒間の拍動を数えて4をかけます。心拍計や腕時計を使ってもかまいません。
安静時心拍数は、静かにすわっているときの脈拍です。体力のある人は低くなります。強い心臓は1回の拍動でたくさんの血液を送り出せるからです。
脈拍を見ながらする持久力トレーニング
スタミナをつけるには、練習時間のほとんどをゾーン2とゾーン3(60〜80%)で過ごします。ここでは体が酸素を使って燃料を燃やし、心臓と肺が無理なく強くなります。
脈拍コントロールとは、練習中に脈拍をチェックして、速さを調整することです。
- 脈拍が範囲より低い:少し速くする。
- 脈拍が範囲の中:そのまま続ける。
- 脈拍が範囲より高い:速さを落とすか、下がるまで歩く。
よい練習の例:ウォームアップ5分、範囲の中で20〜40分、クールダウン5分。きつい短いダッシュ(ゾーン4)は、ときどきだけ入れて、そのあとは休みます。めまいや胸の痛みがあるとき、息が苦しいときは、すぐやめて大人に伝えましょう。
1週間の運動時間と画面を見る時間の記録
子どもや10代には、毎日約60分の活発な遊びや運動が必要です。また、自由時間に画面を見る時間は2時間くらいまでにするとよいと、多くの健康ガイドは勧めています。1週間の表にすると、習慣が目に見えます。
毎日の運動の分数と、画面を見た時間数を書きます。1週間ぶんをたして7でわると平均になります。運動の平均が60分より少ないなら、短い散歩、自転車、なわとび、ゲームなどを足しましょう。画面を見る時間が長いなら、1時間を体を動かす時間に変えます。数字だけでなく、気分や睡眠の変化にも気づきましょう。
ためしてみよう:自分のゾーンを見つける
- 2分間静かにすわります。脈拍を15秒数えて4をかけます。これが安静時心拍数です。
- 最大(220 − 年齢)と範囲(60%と80%)を計算して、書き留めます。
- 5分間早歩きをして、もう一度数えます。どのゾーンにいますか。
- 3Dで「年齢」と「強さ」のスライダーを動かして、青いしるしが青い範囲の中に入るようにしましょう。
重要な公式と用語
- 最大心拍数 ≈ 220 − 年齢
- 範囲の下限 = 0.6 × 最大
- 範囲の上限 = 0.8 × 最大
- 1分間の拍動数 = 15秒間の拍動数 × 4
- 最大に対する割合(%) = 脈拍 ÷ 最大 × 100
例題
1. 14歳の最大心拍数を求めなさい。
220 − 14 = 206 で、1分間に206回です。
2. 15歳の持久力の範囲(60%〜80%)を求めなさい。
最大 = 220 − 15 = 205。下限 = 0.6 × 205 = 123。上限 = 0.8 × 205 = 164。範囲は1分間に123から164回です。
3. ミーナさんは15秒間に20回の拍動を数えました。心拍数はいくつですか。
20 × 4 = 80 で、1分間に80回です。
4. アマンさんは16歳で、走っているときの脈拍は150です。最大の何%ですか。また、持久力の範囲に入っていますか。
最大 = 204。150 ÷ 204 × 100 ≈ 74%。60%と80%の間なので、はい、持久力の範囲(ゾーン3)に入っています。
5. 1週間の運動時間(分):40、60、30、75、60、20、90。1日の平均を求め、平均で60分の目標を達成しているか答えなさい。
合計 = 375。375 ÷ 7 ≈ 54分。60より少ないので、平均では目標に届いていません。毎日あと約6分ふやせば達成できます。
6. リヤさんは18歳です。トレーナーは最大の70%で運動してほしいと言います。目標の脈拍はいくつですか。
最大 = 202。0.7 × 202 = 141.4 なので、約141回(1分間)です。
よくある間違い
- 220 − 年齢を正確な数だと思うこと。あくまで目安で、本当の最大は10回くらいちがうことがあります。
- 親指で脈拍を数えること。親指にも自分の脈があります。指2本を使いましょう。
- かけ算をわすれること。15秒の数は × 4 で、× 2 ではありません。
- きついほどよいと考えること。持久力の練習のほとんどはゾーン2〜3で行い、きついゾーンのあとは休みが必要です。