なぜ情報を使って農業を学ぶのか
農業は実践の学問だ。育てて学ぶけれど、記憶だけでは足りない。やったことと起きたことを書いておけば、比べたり、原因を見つけたり、人に教えたりできる。情報は、体験を学びに変える。
使う情報の例:天気、土の検査、種の情報、日付、水や肥料の量、植物の測定値、費用と収入。
学びの流れ:計画、実行、記録、見直し
- 計画:作物、区画、日にち、測ること、予想を決める。
- 実行:種まき、水やり、草取り、保護をする。計画どおりにやり、変えたことは書いておく。
- 記録:日付と測定値を、単位をつけて農業日誌に書く。
- 見直し:結果を計画と比べ、原因を探し、何を変えるか決める。
そしてよりよい計画で、また最初から始める。
農業日誌をつける
よい日誌は、1回の作業につき1行。
| 日付 | した作業 | 測定 | メモ |
|---|---|---|---|
| 6月5日 | 種まき | 種 20 g | 土はしめっていた |
| 6月12日 | 水 2 L | 高さ 3 cm | 最初の葉が出た |
ルール:その日のうちに書く、同じ単位を使う、よいことだけでなく悪いことも書く、できれば写真をとる。パソコンの表計算を使うと、合計やグラフが簡単にできる。
記録を使って改善する
季節が終わったら、費用と収入を合計し、1週間あたりの平均の成長を求め、グラフをかく。そして考える。計画どおりにできたか? どの変更が役に立ったか? 結果はクラスメートや地元の農家と共有しよう。日誌は次の栽培のためにとっておくと、ゼロから始めなくてすむ。
やってみよう:豆を育てる
豆3粒を一晩水にひたす。土を入れたカップに植える。毎日少しずつ水をやる。2日ごとに茎の長さを測って、小さな表に書く。14日たったら棒グラフをかく。いちばん伸びたのはどの2日間かな?
重要な公式と用語
- 学びの流れ:計画、実行、記録、見直し
- 1週間あたりの平均成長 = 全体の成長 / 週の数
- 利益 = 収入 - 費用
- よい記録:日付 + 作業 + 測定値 + 単位 + メモ
例題
1. 第1週から第4週の植物の高さ(cm)は 3, 7, 12, 18。第4週の成長を求めよう。
第4週の成長 = 18 - 12 = 6 cm。
2. 第0週から第4週の高さが 0, 3, 7, 12, 18 cm のとき、1週間あたりの平均成長を求めよう。
全体の成長 = 18 - 0 = 18 cm(4週間で)。平均 = 18 / 4 = 4.5 cm/週。
3. 学校の区画に Rs 800(種、堆肥、水)かかり、Rs 1,250 分の野菜がとれた。利益を求めよう。
利益 = 1250 - 800 = Rs 450。
4. 計画では第5週に30 cmのはずだった。日誌では25 cm。見直しの段階では何をすればよい?
日誌から原因を探す(水、光、害虫)。そのうえで、日当たりをよくする、堆肥を増やすなどの変更を決め、次の計画に書く。
よくある間違い
- 計画を立てずに、いきなり植えてしまう。計画がないと比べられない。
- 何日もあとで記憶から記録を書き、数字がまちがってしまう。
- よい結果だけを記録する。問題こそ最高の先生だ。
- 見直しをしない。だれも読まない記録からは何も学べない。