化学反応とは? 起きたかどうかをどう知る?
化学反応とは、性質のちがう新しい物質ができる変化のことです。はじめの物質を反応物、新しくできた物質を生成物といいます。
反応が起きたことを知らせるサインは次のとおりです。
- 色が変わる(ピカピカの鉄くぎが硫酸銅水溶液の中で茶色になる)、
- 気体の泡が出る(亜鉛にうすい酸を加えると水素が出る)、
- 温度が変わる(生石灰に水を加えると熱くなる)、
- 水溶液の中に固体(沈殿)ができる、
- 状態やにおいが変わる(牛乳がすっぱくなる)。
化学反応式の書き方
言葉の式は物質の名前で書きます。マグネシウム + 酸素 → 酸化マグネシウム。化学反応式は化学式で書きます。Mg + O₂ → MgO。反応物は左、生成物は右に置き、矢印は「変わる」という意味です。
化学式は正しいのに原子の数が左右でちがう式を骨組みの式といいます。Mg + O₂ → MgO は骨組みの式です。Oが左に2個、右に1個あるからです。
化学反応式を順番につり合わせる
反応で質量がつくられたり消えたりすることはありません(質量保存の法則)。だから、各原子の数は左右で等しくなければなりません。
試行錯誤の方法
- 正しい化学式で骨組みの式を書く。
- 左右の原子の数を表にする。
- 原子の数が最も多い化合物から、いちばん出てくる場所が少ない元素から始める。
- 係数(前の数字)をつけてその元素をそろえる。右下の小さな数字は絶対に変えない。H₂OとH₂O₂は別の物質。
- 元素ごとに進め、HとOは最後に残す。
- すべてを数え直す。係数はもっとも小さい整数にする。
画面での例
Fe + H₂O → Fe₃O₄ + H₂。Fe₃O₄の原子がいちばん多いので、Oから始めて左に4H₂O。次にH、左が8個なので右に4H₂。最後にFe、左に3Fe。つり合った式は 3Fe + 4H₂O → Fe₃O₄ + 4H₂ です。
式をもっとくわしく: 状態記号と条件
化学式の後ろに物質の状態を書き加えます。(s)は固体、(l)は液体、(g)は気体、(aq)は水に溶けている状態です。例: 3Fe(s) + 4H₂O(g) → Fe₃O₄(s) + 4H₂(g)。水が(g)なので水蒸気を使うとわかります。
加熱(Δ)、光、触媒、温度、圧力などの条件は、矢印の上か下に書きます。例: CO(g) + 2H₂(g) → CH₃OH(l) (340気圧)。
テストのヒント: つり合わせる問題は毎年のように出ます。「状態記号つきで式を書きなさい」という形もよくあります。
重要な公式と用語
- 反応物 → 生成物
- 質量保存の法則: 反応物の質量の合計 = 生成物の質量の合計
- 係数 × 右下の数字 = 原子の数 (2H₂Oには H が4個、O が2個)
- 状態記号: (s) 固体、(l) 液体、(g) 気体、(aq) 水に溶けている
- 矢印の上のΔ = 熱を加える
例題
1. つり合わせなさい: H₂ + Cl₂ → HCl
左はH 2個、Cl 2個。右はH 1個、Cl 1個。HClの前に2をつけて H₂ + Cl₂ → 2HCl。左右ともH 2個、Cl 2個になります。
2. つり合わせなさい: Mg + O₂ → MgO
酸素は左が2個、右が1個なので2MgOと書きます。するとMgは右が2個なので2Mg。答え: 2Mg + O₂ → 2MgO。
3. つり合わせなさい: N₂ + H₂ → NH₃
Nは左が2個なので2NH₃。すると右のHは6個なので、左に3H₂。答え: N₂ + 3H₂ → 2NH₃。
4. つり合わせなさい: CH₄ + O₂ → CO₂ + H₂O
Cは1=1。Hは左が4個なので2H₂O。右のOは CO₂の2個 + 2H₂Oの2個 = 4個なので2O₂。答え: CH₄ + 2O₂ → CO₂ + 2H₂O。
5. つり合わせ、状態記号もつけなさい(水蒸気を使う): Fe + H₂O → Fe₃O₄ + H₂
O: Fe₃O₄に4個 → 4H₂O。H: 8個 → 4H₂。Fe: 3個 → 3Fe。答え: 3Fe(s) + 4H₂O(g) → Fe₃O₄(s) + 4H₂(g)。
6. つり合わせなさい: Al + O₂ → Al₂O₃
O: 左が2個、右が3個。2と3の最小公倍数は6なので、3O₂と2Al₂O₃。すると右のAlは4個なので4Al。答え: 4Al + 3O₂ → 2Al₂O₃。
よくある間違い
- つり合わせるために右下の小さな数字を変えてしまう(2H₂Oの代わりにH₂O₂と書く)。これでは別の物質になります。
- 係数は化学式の中のすべての原子にかかることを忘れる。3H₂OにはHが6個、Oが3個あります。
- 分数のままや、4H₂ + 2O₂ → 4H₂O のように最小の数になっていない答え。共通の約数で割りましょう。
- (l)と(aq)の混同。水そのものは(l)、水に溶けた食塩は(aq)です。