会計の仕事の種類
会計の仕事は、あらゆる組織にあります。代表的な職種を見てみましょう。
- 簿記担当・経理事務:毎日の取引、給与、請求書を、たいていはソフトを使って記録します。
- 会計テクニシャン:試算表、残高の照合、かんたんな財務諸表をつくります。
- 監査人:財務諸表が「真実かつ公正」かどうか(会計事務所の仕事)、または内部の仕組みがちゃんと働いているか(内部監査)を確かめます。
- 税務会計士:法律の範囲内で、申告書をつくり、税の計画を立てます。
- 管理(原価)会計士:企業のなかで、予算や原価を考え、経営者に助言します。
- フォレンジック会計士:不正を調べ、裁判で証拠を示します。
- 官公庁・非営利団体の会計士:公のお金や寄付金を管理します。
- 財務マネージャー・CFO:財務チームを率い、戦略を立てます。
メリットとデメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| どの業界、どの国にも仕事がある | 勉強が長く、試験がむずかしい |
| 収入がよく、上がっていく | 決算期や納税期限の前は忙しい |
| 自分の事務所を開くなど、道がたくさんある | ルールや技術がいつも変わる |
| 尊敬される職業 | 責任が重く、ミスが法的な問題になる |
会計の専門資格(称号)
資格(称号)とは、試験と実務経験を経て、職業団体から与えられる肩書きのことです。世界の例を見てみましょう。
- CPA(カナダでは Chartered Professional Accountant、アメリカでは Certified Public Accountant)。
- CA(Chartered Accountant、勅許会計士):インド(ICAI)、スコットランドなどにあります。
- ACCA(Association of Chartered Certified Accountants):イギリスの団体で、多くの国で認められています。
- CMA(Certified Management Accountant):管理会計の資格です。インドでは、原価会計士の協会が出すCMAがあります。
- CS(会社秘書役)とCFE(公認不正検査士)は、関連する専門分野です。
カナダでは、昔のCA、CGA、CMAの称号が、ひとつのCPAにまとまりました。多くの団体が協定を結んでいて、会員は外国でも働けます。
職業団体とそのサービス
職業団体は、社会を守り、会員を支えます。おもな役割は次のとおりです。
- 教育と試験:学ぶ内容と試験を決め、実務経験を認めます。
- 基準と倫理:倫理規定を公表します。会計や監査の基準づくりに関わる団体もあります。
- 継続的専門能力開発(CPD):会員は毎年学び続けなければなりません。
- 免許と処分:監査報告書に署名できるのは、免許を持つ会員だけです。ルールを破った会員は、罰金を科されたり、除名されたりします。
- 会員サービス:求人掲示板、調査、会報誌、交流の場、政府への助言などです。
必要な学歴とキャリアの道すじ
- 学校:会計、数学、ビジネス、情報の科目が役に立ちます。しっかりした英語力と表計算ソフトの力も大切です。
- ディプロマまたは学位:専門学校のディプロマなら、簿記担当やテクニシャンの仕事につながります。専門資格には、ふつう学士号(商学、経営学、会計学)が必要です。
- 職業プログラム:団体の試験(多くは段階式)と、指導を受けながらの約2〜3年の実務(アーティクルシップ、実務経験)があります。
- 資格の取得と生涯学習:そのあとで、税務、監査、フォレンジックなどの専門を選ぶか、経営の道へ進みます。
技術と同じくらい、ソフトスキルも大切です。誠実さ、細かいところに気づく力、伝える力、チームワーク、データツールに慣れていることなどです。
重要な公式と用語
- 重要語:資格(Designation)=試験+実務経験のあとに得るプロの称号
- CPD=継続的専門能力開発(毎年の学習)
- アーティクルシップ/実務経験=指導を受けながら行う研修期間
- 会計事務所(Public practice)=外部の顧客にサービスを提供する事務所
- 企業内(Industry)=ひとつの組織のなかで働くこと
例題
1. アルジュンさんは数字が好きで、12年生のあとすぐ働きたいと思っています。あとでまた学ぶかもしれません。どんな道がよいでしょうか。
簿記または会計テクニシャンのディプロマを取り、経理アシスタントとして働き、そのあと働きながら専門資格の勉強をします。こうすると、早くからお金と経験が得られます。
2. マヤさんは謎解きが好きで、不正と戦いたいと思っています。どの職業と道すじがよいでしょうか。
フォレンジック会計士です。学位、専門資格(CPA/CA/ACCA)、監査の経験を積み、そのあとCFEなどの不正対策の専門を取ります。
3. うその財務諸表に署名した会員を、職業団体が除名しました。これは団体のどの役割でしょうか。
免許と処分です。倫理規定を破った会員をやめさせて、社会を守ります。
4. ある学生は3年の大学で学び、そのあと、2年かかる試験の勉強をしながら、学位のあとに始まる3年間の実務経験を積みます。学校を出てから資格を取るまで、何年かかりますか。
学位3年+実務経験3年(試験はその中に入る)=6年です。
よくある間違い
- 会計は簿記だけだと思うこと。今の会計士は、助言し、データを分析し、企業を導きます。
- 学位だけでCAやCPAになれると思うこと。団体の試験と、指導つきの実務経験も必要です。
- 資格は一生もので、もう勉強しなくていいと思うこと。CPDは毎年必要です。
- ソフトスキルを軽く見ること。伝える力と倫理は、専門知識と同じくらい大切です。