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酸・塩基・塩と滴定

無機化合物は大きく4つに分けられます。酸化物、酸、塩基、塩です。これらはつながっていて、金属から塩基性酸化物ができ、それが塩基になり、塩基と酸が反応すると塩と水ができます。滴定はこの中和反応を使って、濃度が分からない溶液の濃度を調べる方法です。濃度が分かっている塩基をビュレットから少しずつ加え、酸がちょうど全部なくなるところ(当量点)を探します。そこでは反応の比から n(酸) = n(塩基) となり、1 : 1 の反応なら C₁V₁ = C₂V₂ です。

🎬 ステップ別ストーリー

  1. 無機化合物の多くは、酸、塩基、塩、酸化物の4つのグループに入ります。グループごとに化学式にパターンがあります。
  2. 4つのグループは家系図のようにつながっています。金属が燃えると塩基性酸化物になります。その酸化物に水を加えると塩基になります。塩基に酸を加えると塩ができます。
  3. この最後の反応を使って量を測ります。フラスコには酸が25 mL入っています。ビュレットには濃度が分かっている塩基が入っています。
  4. 塩基を少しずつ加えます。最初はまだ酸がたくさん残っていて塩基を使い切ってしまうので、pHは少ししか上がりません。
  5. 25 mLの近くで酸が全部なくなります。あと1滴でpHは約3から11へ一気に上がり、指示薬がピンクに変わります。これが当量点です。
  6. あなたの番です。スライダーを動かして塩基を加えましょう。色が変わるちょうどの体積を見つけて、pHを読み取ってみよう。

ヒント:3Dをドラッグすると回せます。2本指で拡大・縮小できます。

🤔 よくある疑問をスッキリ解決

NH₃ には OH がないのに、なぜ塩基なの?

ブレンステッド・ローリーの考え方では、塩基は陽子を受け取るものです。NH₃ は水から H⁺ を奪って、NH₄⁺ + OH⁻ になります。

なぜ金属の酸化物は塩基性で、非金属の酸化物は酸性なの?

金属の酸化物は水と反応して水酸化物になり(CaO → Ca(OH)₂)、非金属の酸化物は酸になります(SO₂ → H₂SO₃)。ステップ2でつながりをたどってみよう。

なぜメスシリンダーではなく、ビュレットが必要なの?

ビュレットは0.05 mLまで読めて、1滴ずつ加えられます。だから色が変わるちょうどのところで止められます。

なぜ最初の20 mLでは pH がほとんど変わらないの?

まだ酸がたくさん残っています。1 mLで減る H⁺ はほんの一部で、しかも pH は対数のものさしです。ステップ4の短い棒を見てみよう。

なぜ1滴で色が変わるの?

当量点の近くでは酸がほとんど残っていないので、塩基を1滴加えるだけで、少し酸性だった溶液が塩基性に変わり、pH が指示薬の変色域まで跳ね上がります。

当量点はいつも pH 7 なの?

強酸 + 強塩基のときだけです。弱酸 + 強塩基は7より大きく、強酸 + 弱塩基は7より小さくなります。

無機化合物の4つのグループ

酸化物は、ある元素と酸素の化合物です。たとえば CaO や CO₂ です。金属の酸化物はふつう塩基性、非金属の酸化物はふつう酸性です。Al₂O₃ や ZnO のように、酸とも塩基とも反応する両性の酸化物もあります。

酸は水の中で H⁺ イオンを出すものです(HCl、H₂SO₄、HNO₃)。塩基は OH⁻ イオンを出すか、H⁺ を受け取るものです(NaOH、Ca(OH)₂、NH₃)。水に溶ける塩基をアルカリといいます。塩は、金属(または NH₄⁺)のイオンと、酸の残りのイオンからできています(NaCl、CuSO₄、NH₄NO₃)。

知っておきたい酸と塩基の考え方

酸・塩基・塩の名前のつけ方

グループどうしのつながり

1つの元素をたどると、家系図のようにグループをまたいでつながっています。

金属: Ca → CaO → Ca(OH)₂ → CaCO₃ (2Ca + O₂ → 2CaO; CaO + H₂O → Ca(OH)₂; Ca(OH)₂ + CO₂ → CaCO₃ + H₂O)

非金属: S → SO₂ → H₂SO₃ → Na₂SO₃

2本の流れは塩で出会います。塩のでき方はたくさんあります。酸 + 塩基、酸 + 金属、酸 + 塩基性酸化物、塩基 + 酸性酸化物、酸 + 炭酸塩などです。

滴定とは

滴定は、濃度が分かっている溶液(標準溶液、滴定液ともいう)と反応させて、濃度が分からない溶液の濃度を求める方法です。

  1. 濃度が分からない酸を、ホールピペットで正確な体積(たとえば25.0 mL)とって三角フラスコに入れ、指示薬を2〜3滴加えます。
  2. ビュレットに標準溶液の塩基を入れます。目の高さで、メニスカスの底の目盛りを読んで、最初の体積とします。
  3. フラスコを振り混ぜながら塩基を加えます。終わりに近づいたら1滴ずつ加えます。
  4. 色が消えずに変わった最初のところで止めます。ここが滴定終点です。最後の目盛りを記録します。2回の結果が0.10 mL以内で一致する(そろう)まで繰り返します。

当量点とは、反応式のとおりに酸と塩基のモル数がちょうど合うところです。滴定終点とは、指示薬の色が変わるところです。よい指示薬を選べば、この2つはほぼ同じになります。

滴定曲線と指示薬の選び方

加えた塩基の体積に対して pH をグラフにすると、S字の滴定曲線になります。

ルール: 変色域が曲線の急なところの中に入る指示薬を選びます。

滴定の計算

モル数 = 濃度(mol/L) × 体積(L)。つり合った反応式の比を使います。

HCl + NaOH(1 : 1)の場合: CaVa = CbVb。

H₂SO₄ + 2NaOH の場合: NaOH のモル数 = H₂SO₄ のモル数の2倍なので、2CaVa = CbVb。

当量点の前(強酸): [H⁺] = (残った酸のモル数) ÷ (全体の体積)。当量点の後: [OH⁻] = (余った塩基のモル数) ÷ (全体の体積)、そして pH = 14 − pOH(25 °C)。

重要な公式と用語

例題

1. 名前を答えよう: (a) HNO₂ (b) K₂SO₄ (c) Fe(OH)₂ (d) NaHCO₃。

(a) 亜硝酸 (nitrous acid、酸素が少ないので -ous)。(b) 硫酸カリウム (硫酸 sulfuric → sulfate)。(c) 水酸化鉄(II)。(d) 炭酸水素ナトリウム、酸性塩。

2. マグネシウムから塩化マグネシウムまでのつながりを書こう。

2Mg + O₂ → 2MgO; MgO + H₂O → Mg(OH)₂; Mg(OH)₂ + 2HCl → MgCl₂ + 2H₂O。

3. 25.0 mLのHClを中和するのに、0.100 MのNaOHが20.0 mL必要でした。[HCl]を求めよう。

n(NaOH) = 0.100 × 0.0200 = 0.00200 mol = n(HCl)。C = 0.00200 ÷ 0.0250 = 0.0800 M。

4. 20.0 mLのH₂SO₄を、0.250 MのNaOH 32.0 mLで中和しました。[H₂SO₄]を求めよう。

n(NaOH) = 0.250 × 0.0320 = 0.00800 mol。H₂SO₄ : NaOH = 1 : 2 なので、n(H₂SO₄) = 0.00400 mol。C = 0.00400 ÷ 0.0200 = 0.200 M。

5. 0.100 MのHCl 25.0 mLに、0.100 MのNaOHを20.0 mL加えたあとの pH を求めよう。

酸は 0.00250 mol、塩基は 0.00200 mol。残った H⁺ = 0.000500 mol が 45.0 mL の中にある。[H⁺] = 0.000500 ÷ 0.0450 = 0.0111 M。pH = 1.95。

6. 同じフラスコに、NaOHを30.0 mL加えたあとの pH を求めよう。

塩基は 0.00300 mol、余った OH⁻ = 0.000500 mol が 55.0 mL の中にある。[OH⁻] = 0.00909 M、pOH = 2.04、pH = 11.96。たった10 mLの間に pH が約2から12へ跳ね上がりました。これが曲線の急なところです。

よくある間違い

練習クイズ

1. 両性酸化物はどれ?
2. 亜硫酸の塩は何と呼ばれる?
3. CH₃COOH を NaOH で滴定するとき、最もよい指示薬は?
4. 25 °C で、HCl + NaOH の当量点の pH は?
5. 0.200 M の溶液 15.0 mL に含まれる NaOH のモル数は?

練習:自分で答えてみよう

答えを入力するか選んで、「チェック」を押そう。困ったらヒントを見てね。解答は答えたあとに表示されます。

よくある質問

滴定をやさしい言葉で言うと?

濃さが分かっている溶液を、別の溶液に1滴ずつ加えて、ちょうど完全に反応させます。それによって、分からなかった濃さを計算で求める方法です。

滴定終点と当量点は何が違うの?

当量点は、反応式のとおりに酸と塩基のモル数が合うところです。滴定終点は、指示薬の色が変わるところです。よい指示薬なら、この2つはほぼ同じになります。

塩の名前はどうつけるの?

先に金属の名前、そのあとに酸の部分を書きます。-ic の酸からは -ate の塩、-ous の酸からは -ite の塩、hydro-…-ic の酸からは -ide の塩ができます。

学ぶ場所

USA (Common Core, NGSS, AP)Grade 11Chemical Reactions
USA (Common Core, NGSS, AP)Grade 11Thermochemistry
USA (Common Core, NGSS, AP)Grade 11Acids and Bases
Russia11 классTheoretical foundations of chemistry

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